滝沢市にある個別指導塾 ― 盛岡市近郊・滝沢市・雫石町 ―

こかげ庵の気まま綴り

全ての道は、まっすぐ。

 

全ての道は、まっすぐ。

 

今まで何度か書き綴ってきた、中学時代に不登校だった生徒さん。

先日、無事に高校を卒業して専門学校への進学が決まり、引越しをして新たなスタートを切ったという嬉しい報告メッセージを頂きました。

 

その後の文面には僕への感謝の気持ちを丁寧に書き綴った、本当に気持ちの籠もったメッセージが続いていました。

この仕事をやってきて、ほんと良かったな・・涙。

 

彼のメッセージを読み終えた後、似た感覚を昔々に経験したことを思い出しました。

 

大学生の頃、行きつけの飲み屋のマスターから「うちの息子をなんとか公立高校に入れたい。俺に似て全然勉強できないんだけど、さわちゃん、教えてやってくれないかな?」と打診され、酔ってる勢いで即答して、家庭教師が始まりました(それまで指導経験ゼロ)。

 

何をどう教えたのか全く覚えていませんが、高校の合格発表の時に一緒に見に行って受験番号が載っているのを確認して、二人で抱き合って喜んだ記憶は今も鮮明に残っています。

 

そして任務を終えたと思っていたら、1年後くらいにマスターから「うちのバカ息子がバイクを盗んで無免許運転して停学になっちゃって。さわちゃん、停学期間中教えてやってくれないかな・・」と頼まれて、丸坊主になった彼に1ヶ月間勉強を教えるというオチがつきました(笑)

 

それから十数年後。

岩手に帰省して家電量販店に買い物に行ったときにそこの従業員さんに声を掛けられて振り向いたら・・その教え子でした。

丸坊主だった彼が立派な出で立ちになっていて、既に家庭を持ってパパになっていました。

 

少しの歓談を終えて帰路に向かう車中、彼の爽やかな笑顔を思い浮かべながら「あのとき時間を共有できて良かったな・・」としみじみ思った感覚。

 

その感覚に似ていました。

 

今回の彼も数年後には社会人となり、大人としての歩みを進めていくことになります。

あとで振り返ったときに、若かりし頃は色々と紆余曲折があったなと感じることもあるかもしれません。

でも実は、過去にたどったその道は、紆余曲折に見えて実はまっすぐで、これからの道もずっとまっすぐ。なんだと思います。

 

僕自身、東京での大企業サラリーマン時代を考えると急旋回したような今の生活ですが、過去の全てが無駄なくつながっています。

それこそ、大学生の時にやんちゃ少年に勉強を教えたことも、今の仕事の布石だったのかもしれません。

 

俯瞰して見てみると、これまでの人生、紆余曲折に見えて、ここに至るまで実にまっすぐな道だったんだな、とつくづく思います。

 

先日、公立高校の合格発表がありました。

当庵の生徒さんは皆、志望校へと歩みを進めることになりましたが、受験者の中には志望校の選抜から漏れ、公立校の二次募集や私立校へと舵を切り直した方も多くいらっしゃると思います。

 

その時は自身の道が折れ曲がったと感じるでしょう。

でもね、紆余曲折に見えて、自分の歩む道は実はまっすぐなんです。

 

全ての道は、まっすぐ。

ジグザグに見えても、後から考えると全てまっすぐ。